『手はとびだした脳である』と言われています。
脳の領域に占める親指一本は、内臓全体と同じです。
いつ、どこで、どのように、なにを、どうしてかを自然に選び取り決めてすることを繰り返します。
選択・決定・実行試行錯誤の連続を、考えながら進めていきます。
特に、どの土を選ぶのかの土質選択を迫られ問題解決力が育ちます。
おりこうさんの脳(大脳皮質)・こころの脳(大脳辺縁系)からだの脳(脳幹)の、
連携・分散を繰り返し脳全体を活性化することになります。
一人だけで、コツコツと土と相談しながら、
誰も代われない自分だけの泥団子に粘り強く向き合う自分の心を育てます。
自分団子を、自分の手の感覚で作るしかない過程は、
友達や団子を作る名人らとコミニケーションをし言葉で伝え合い、
他者に作り方の教えを乞う体験を促されます。
団子づくりは、必ず『壊れ・傷つき』を体験せざるを得ません。
心が折れる体験は、自分がどれだけ団子を作りたいかの気持ちを
確かめることになり再び挑戦心を沸かせる体験になります。
成功・失敗の経験は、自分の心を鍛えることにもなり
他者の喜びや辛さに心を寄せることのできる自分を育てることになります。
土との触れ合いは、生活でのストレスを軽減するマイナスイオンを含んでいます。
従って、幸せホルモンを引き出すことになり心の安定と深くかかわっています。
団子づくりは、主に手を使う活動ですが、
その手は微細な動きですが粗大な動きと深く連動し
日常生活での身体全体を育むことになります。
団子づくりは、様々な土と水の具合と相談しながら
五感を通して考える身体を育てることになります。
団子づくりは、身体全体を磨くことになります。
ザラザラの土がつるつるになる心地よさは、
身体の深部まで伝わり、身体の記憶として生涯残り続けます。